中途解約のリスク

現在、不動産投資によって得られる収益の中心は、不動産を貸すことによって得る賃料収入です。当然のことながら、空室が出た場合は収入を得ることができません。
「空室=収入0」と考える方が多いのですが、実際には、借主がいない場合も管理費、固定資産税、都市計画税などの経費が発生するため、「空室=赤字」となってしまいます。通常のケースでは、1年のうち6ヶ月が空室で賃料が得られなかった場合、利回りは半分を大きく下回ります。
一度入居者が決まっても、特別な契約形態を除いて、借主からの事前予告(6ヶ月前から1ヶ月前)によって中途解約することが可能です(中途解約制度)。つまり、契約期間中であっても、常に中途解約(空室)のリスクは考えなくてはなりません。

賃料について

賃料については、周囲の相場を考慮したうえで、適時値上げも値下げも検討が必要です。よって、購入時は利回りの高い物件であっても、将来的に賃料が値下がりし、利回りが低下する可能性があります。
もうひとつ、賃貸を行なう際に考えなくてはならないのが「滞納」のリスクです。借主の経済的な事情などによって、賃貸料の支払が遅れる(あるいは行なわれない)リスクです。
借り手と貸し手の当事者が交渉して滞納が改善されない場合は、連帯保証人への督促や、不動産業者や弁護士などに依頼して退去手続きを進めなくてはなりません。
賃貸は比較的安全性の高い投資手段ですが、最低限、上記のリスクは把握しておきましょう。リスクを回避する工夫を講じたうえでの、安全な不動産運用をおすすめします。

新築マンションを購入する

賃貸用としてせっかく新築マンションを購入するのであれば、間取りや価格だけではなく、利便性の高い立地条件にこだわってみましょう。
考慮すべきポイントとしては、駅からの距離や都心への所要時間、公共施設や商業施設の充実具合などが挙げられます。生活の利便性を第一に考えるなら、商店街やスーパー、銀行、役所、病院などの有無を確認しておきましょう。お子さんがいる場合は学校や保育園へのアクセスも重要です。
とはいえ、繁華街に近過ぎると交通量や騒音などが問題になる場合もあります。できれば朝・昼・晩と何度か下見に訪れて、各時間帯毎に周辺状況をチェックすることをおすすめします。
深夜になると若者が集まるコンビニ周辺や、早朝に通勤ラッシュの影響を受ける道沿いの物件は注意が必要です。

新築マンションの環境

小さなお子さんがいるご家庭においては、学校など教育施設のほかに治安の問題や実家へのアクセスも考慮する必要があります。ちょっとした用事がある際など、実家が近いと何かと便利ですから、考慮に入れてみましょう。
住宅の広さについては、一般に4人家族で住むなら75㎡以上の住戸が望ましいとされています。この辺りは賃料にも大きく影響してきます。特に人気の間取りは4LDKで、住むにしても賃貸で貸し出すにしても、高い人気を誇っています。とはいえ、主流はやはり3LDKです。
3LDKの場合、3つの個室のうちひとつはリビングに隣接した和室である場合が多いようです。和室については6畳以上の広さが人気です。また、エアコンが置けるかどうかも確認しておきましょう。